深紅の約束(プロミス) 〜アスガルド編〜
作者:ススキドミノ
=はじめに=
この台本はコメディ台本です。
台本中にある誤字や、脱字。説明不足な部分や、トンデモ展開も総て仕様です。
真剣にやるとよりいっそう面白いかと思います。
かっこよく、可愛く演じることを強くお勧めいたします。
=ルール=
・ミュート禁止。笑い声もオンマイクで!
ジン♂:
ソウヤ♂:
デ♀:
サクラ♀:
ナレーター(N)♂♀:
※2019年1月18日 台本使用規約改定(必読)
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N:第二話 地獄に咲く一輪の約束(プロミス)
N:登場人物紹介
N:黒神 靭(クロガミ ジン)
ロックバンド『ブラッドラグナロク』のボーカル。長めの金髪のイケメンで血液型はAB型でRH-。
基本的には女性にも子供にも優しいけど、自分の大切にしているものを傷つける人間は許せないタイプ。
病気の犬を助けようとして、トラックに轢かれて死亡。
生前、荒れていたときは「魔狼フェンリル」と呼ばれ恐れられていた。
N:東雲 颯夜(シノノメ ソウヤ)
靭の親友。クールで短い赤髪のイケメンで血液型はA型。高校の時、荒れている靭を止めたのが始まりで親友。
靭が死んで、一緒に死のうとした聖(ヒジリ)を助けようとして、トラックに轢かれて死亡。
生前、荒れていたときは「平成のナルキッソス」と呼ばれ親しまれていた。
N:ヒジリーヌ・デ・ブラッドボーン
魔界アスガルドの魔王の娘。靭と両想いだった聖(ひじり)にそっくり。
基本は気が強くて、怖いようなことをいったりとかすることもあるけど、
飼っているケルベロスのことをケルちゃんと呼んで可愛がる一面もある。
N:東雲 桜(シノノメ サクラ)
颯夜の姉。昔死んだ。魔王の手先。
N:看板にアスガルドと描かれている。
ジンとソウヤは忍んでいる。
ジン:おい、ちゃんと忍んでっか?
ソウヤ:ニンニン。
ジン:お前、よゆーそうだな。
ソウヤ:ッバッカ。こうゆうときだからこそ、だからこそだろ?
ジン:ハハッ、それな。
ソウヤ:しっかし、俺たち、確か死んだよな。
ジン:っつーか、何お前まで死んでんだよッ!
ソウヤ:忍べ。
ジン:わっりぃ……。
ソウヤ:死んだってのに、なんでとこに来ちまってんだ、俺たち。
ジン:そりゃお前、俺たちみてえな悪い子が天国とかいけたりしないだろ。
ソウヤ:かといってアスガルドってことはないよな。
ジン:ハハッ、それな。
ソウヤ:どうやらここは魔界ってことらしいからな。
ジン:どうしてお前そんなことをいいきれるっていうんだよ。
ソウヤ:灯台モトクラシー、っていうだろ?
ジン:大正デモクラシーみたいにいうな。
ソウヤ:いってねえ!
ジン:はいはいはい。
ソウヤ:はい、は一回だ。
ジン:セイー。
N:その瞬間に、すごい魔力が膨れ上がっている感じがして、ふたりは忍びなおした。
その忍び方は、もういないといってもいい。
そう、ふたりはもういない。
デ:誰だ!
ジン:お前が誰だ!
ソウヤ:お前もな。
デ:声はする。しかし、いない。なるほど、そういうことか。
ソウヤ:気づいたみたいだな。
ジン:花粉症ではないみたいだな。
ソウヤ:つまり匂いに敏感ではないってことだな。
ジン:そういうことだった。
デ:出てこい! 目を細めたらちょっと見えるぞ!
ジン:チッ……そうかよ。
ソウヤ:仕方ない、年貢を納めるか。
デ:その身なり……人間か。
ジン:そういうお前は! いや! ちょっと待て!
ソウヤ:なんてこってす。
ジン:ヒ。。。ジリ?
N:ジンが驚いたことは当たり前だ。
魔界で会った謎の少女は、ジンが生前狂おしい程に焦がれていた、
美しき清純なセイレーン、白亜 聖(はくあ ひじり)にクリソツだったのだ。
デ:その名で呼ぶな、おおうつけ! 親しくもないくせに!
ジン:え!? なんでヒジリがアスガルドに!?
ソウヤ:死んだのか! あの時守ったのに! 俺が!
デ:何を言っているのかチンプンカンプンだが、私はなあ
サクラ:そこまでのことは私がご存知よ。
ジン:誰だ!?
サクラ:元気そうですね、ソウヤ。
ソウヤ:お前は! いや! ちょっと待て!
ジン:知り合い。。。か?
N:何をかくそう、今目の前にいる彼女こそ、ソウヤの死んだ姉だった。
サクラ:彼女はヒジリーヌ・デ・ブラッドボーン。
そうね、確かにヒジリちゃんみたいなところがあるわね。
混乱するのも頷けるわ。
ソウヤ:姉さん! どうしてネーサンガーここに!
サクラ:静かにするの。いったでしょ!
現世にいたころ。静かに話は聞きなさいって。
N:そう。何をかくそう、現世にいたころ、2人は姉弟だったのだ。
ソウヤ:(少年)ネイサン! ネイサン!
サクラ:はいはーい! こちらネイサン!
ソウヤ:(少年)ごほん、読んで〜! 本日はこれで〜!
サクラ:あら。好きねえ、このお話。
ソウヤ:よろしくお願いしまーす!
N:いつも仲良しだった2人は、いつも仲良しだった。
そしていつも読む本は決まっていた。
そしていつもの書き出しがはじまる。
サクラ:『はるか昔、まだ人が地球が平らだと信じていた頃。
世界の果てを求めて幾人もの冒険者たちが荒波をかき分けていた。
ソウヤ:(少年)そこは知ってるっつーの!
サクラ:コラッ! このクソガキッ! 黙って聞きな!?
N:それがいつもの2人のやり取り。
もう、戻ってこない。暖かい家族の思ひで。
ソウヤ:本当に、ネイサンなのか?
サクラ:本当に、ネイサンだよ。
ジン:そうか、ソウヤのネイサンだったのか。
デ:家族というのは、大事だ。死してなお出会えたというのなら、僥倖である。
ジン:お前。。。(ニカッ)いいやつだな!
デ:な、何を申すのじゃ不埒者! 極刑に処すぞ!
ジン:いーや、お前はしないし、できっこないんだぜ。
デ:わらわの何を知っているのいうのか。。。
でも。。。なんか。。。嫌じゃないヶど。。。
ジン:おい! 具合悪いのか!? 顔が真っ赤だぞ!?
デ:人をソ連軍のように言うな!
ジン:俺は、クロガミジン……あ、魔狼フェンリルでもいいぜ?
デ:フェンリルは右大臣に居る。
ジン:そっか、ジャあ、ジンでいいぜ!(関西人の方は『ええで』に変えて読む)
デ:いきなり名前呼び……(小声で)処す……。
ソウヤ:あー、盛り上がってるとこ通って悪いが、俺は……そうだな。ソウヤだ。
ジン:ナルでもいいぜ?
ソウヤ:やめろよ。それ。普通のやつは傷つくぞ? で、姉ちゃんは、サクラだ。
サクラ:サクラ。
ジン:お前は、なんていうんだ?
デ:わらわは、ヒジリーヌ・デ・ブラッドボーン。
この魔界アスガルドを統べる魔王の愛娘だ。
ジン:じゃあ……ブラッドボーン、だな。
デ:なぜだ! なぜヒジリーヌと呼ばーヌ!
ジン:いや……それは。
サクラ:進めようか、話を。そんなことはどうでもよくて。。。
私は用があるのは、そこのヒジリーヌ姫よ。
デ:……わらわに何様か。申せ。
ジン:なんだ。お前のネイサン。
ソウヤ:ん? どした?
ジン:カルマが汚れて。。。る?
N:サクラの背後から間欠泉のように魔力が吹き出した。
『鬼だ。鬼が目覚めおった!』どこかの村で、占い師が呟いた!
デ:な! 何やつ!?
サクラ:のこのことアスガルドの端っこまで出てくるとはね。
ソウヤ:ネイサン! 何をするっていうんだい!
サクラ:決まってる! 殺す!
デ:なぜ!?
サクラ:ソウヤァ、ごめん。ネイサンね。もう、染まっちゃったのです。。。
N:サクラの頭から角が生えた。そしてサクラはヒジリーヌに突進する。
デ:なぜ!?
ジン:やめろーーー!!
ソウヤ:ネイサンは殺させないぜ! ジン!
ジン:邪魔をするなァ!(関西人の方は『邪魔すんなや』に変えて読む)
サクラ:死んじゃいなあ!
デ:いやじゃあ! 死にとうない!
N:魔力が爆発した。魔力煙が晴れると、そこにはジンとソウヤがいた。
ソウヤはサクラを、ジンはヒジリーヌをかばって、立ったまま死にかけていた。
デ:じ、ん?
サクラ:どうして。
ジン:(血を吐き出す)無事か? ヒジリーヌ。
デ:無事でない! お主が無事でないでない!
ジン:(死ぬ)ヒジリーヌ、好きだぜ……。
ソウヤ:(死ぬ)ネイサン……静かにするよ。
サクラ:ソイヤー!
N:はるか昔、まだ人が地球が平らだと信じていた頃。
世界の果てを求めて幾人もの冒険者たちが荒波をかき分けていた。
2人のプロミスもまた、その先まで続いていくのだろうか。
魔力雲が、魔力風に流されながら、魔界の空を流れていく。
そう。流れて、いく。
完
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