余熱チェックアウト-
作者:たかはら たいし
小林 優吾(こばやし ゆうご)
片桐 春平(かたぎり しゅんぺい)
※この台本にはBL(ボーイズラブ要素が含まれています。
わからない人は、調べてから読むのを推奨いたします。
※2019年1月18日 台本使用規約改定(必読)
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ホテルの一室。
半裸の男二人がダブルベッドでくつろいでいる。
片桐「こばっさん!こばっさん!こばっさーん!小林さぁぁぁぁん!」
小林「(溜め息を吐きながら)なんだよ。」
片桐「勃った。」
小林「は?」
片桐「勃った。勃っちゃった!俺のクララが勃っちゃったぁ!」
小林「ああ。(片桐の下着を見て)めっさ勃ってんじゃん。」
片桐「やろ!今すぐしよ?超絶エッチしようよォ〜こばっさーん!」
小林「(深い溜め息)」
片桐「うっわ、全然乗り気じゃないやつ。」
小林「・・・お前といるのさ、」
片桐「うん。」
小林「疲れるわ。」
片桐「なんでぇ!?どぉしてしょんなに、ひどいこと言うのぉ!?」
小林「なにそのめんどくさそうな女の真似。」
片桐「あたし、もう手首切るぅ。」
小林「切れよ。」
片桐「いやいやいや普通止めるだろそこは。」
小林「いいよ切って。」
片桐「なんだぁお前。なんか辛い事でもあったのか?人間優しさを失ったらおしまいだぞ。」
小林「いい事言ったような感じになってるけど、お前いまフルで勃ってっからな。」
片桐「酔った。」
小林「知らねーよ。」
片桐「絶対これ。これのせいだわ。」
小林「なに?お前ワイン駄目だった?」
片桐「お前が買ってきたこの安物のせいだわー。」
小林「安くねーよ馬鹿。」
片桐「もう1本無いの?すげー高くてうめぇやつ。」
小林「・・・ねーよ。」
片桐「こっちがワインー。そしてこっちは偽物だぁー。」
小林「は?」
片桐「この安物ワインは詐欺師だって言ってんのぉー。・・・味が悪いワインは詐欺師だって、なんかで聞いたぞ。」
小林「それ。どうせ最近お得意のあれだろ?」
片桐「あれって?」
小林「BL。」
片桐「違うよぉ。なんか、映画で見た。インテリっぽい奴が出てくるSF。」
小林「なんだその超難しい連想クイズ。」
片桐「酔った。」
小林「お前さ、お前。これ安物じゃねーからな。」
片桐「100均で買ったやつっしょー?」
小林「成城石井で買った。」
片桐「え?なに?正常位?」
小林「お前もう死ねば?」
片桐「正常位でされるのがお好みかー!(小林を押し倒そうとする)」
小林「やめろ、触るな。」
片桐「(小林の頬を撫でながら)その整った顔立ちが、快楽で歪む様を我に見せてくれ。」
小林「お前よくそんなこと真顔で言えるな。」
片桐「酔ってるからね!」
小林「寝ろよ。」
片桐「ねぇねぇ、こばっさん。」
小林「あ?」
片桐「しよ?」
小林「上目遣いやめろ。」
片桐「かわいいじゃろ。」
小林「気持ち悪りぃんだよ。」
片桐「かわいいだろー!」
小林「気持ち悪りぃよ、勃ってるし。」
片桐「勢いを増すばかりだ。」
小林「なにが?」
片桐「こばっさんの可愛さに俺の股間のきりたんぽは」
小林「(片桐の頭を叩く)黙れ。」
片桐「ぶったー!親父にもぶたれた事・・・、いや何回もあるわ。」
小林「だろうな。」
片桐「よく鉄拳制裁されてたわー。」
小林「殴りたいツラしてるもんな。」
片桐「またまたー。」
小林「俺が親父ならボコボコにしとるわ。」
片桐「あー!あーいいね!息子がタイムスリップして若き日のオヤジといちゃいちゃするの最高かよー!(小林の肩を引っ張る)」
小林「触るな。」
片桐「もうー、ほんとに。ゆうくんは素直じゃないんだから。」
小林「・・・ッ。」
間
片桐「どした?」
小林「いや、別に。」
片桐「じゃあ襲っていいかな?もう1枚脱いでみようか」
小林「男優かよ。」
片桐「トゥギャザーしようぜぇ?」
小林「(ベッドに寝転がりながら)寝るわ。」
片桐「(小林の横に寝転がる)ゆうくん。」
間
小林「・・・お前はほんとに、」
片桐「しようよぉ?」
小林「気分が乗らない。」
片桐「お前のこと、・・・ひっく。」
小林「しゃっくりすんな。」
片桐「天国に連れてってやるよー!」
小林「てかお前マジでハマってんのな。」
片桐「いや、めちゃめちゃ面白いぞBL。」
小林「意外過ぎるだろ。」
片桐「いやー、こういう世界を知れてよかったわー!」
小林「そこまでハマると思ってなかった。」
片桐「こないだも五冊ぐらいネットで漫画ポチった。」
小林「買い過ぎだろ。」
片桐「違うんだって。マジでおもしれーから。それに、なんか深いぞ。」
小林「なんか深いってなんだよ。」
片桐「膣が!・・・今度貸したげるゥー!」
小林「いや、いい。」
片桐「(小林に抱き付いて)奥さん!」
小林「奥さんじゃ・・・ん━━━━」
言葉を遮り、片桐が小林の唇を奪う。
小林は片桐の胸を軽く叩いて突き放す。
小林「やめろ。」
片桐「なんでだよー。」
小林「だから、なんか・・・。そういう感じじゃないんだってば。」
片桐「ふぅーん。」
間
片桐「お前、」
小林「ん?」
片桐「さっきさー・・・、」
小林「なに?」
片桐「いや、」
小林「・・・。」
片桐「すまん。萎えちゃった。」
小林「いいから。大人しく寝ろよ。」
片桐「はいはい。」
小林「(片桐に背を向けながら)おやすみ。」
片桐「んー。おやすみ。」
沈黙
小林「ケツを揉むな馬鹿。」
片桐「いやそこにケツがあるなら揉まないわけにはいかんだろ。」
小林「(遮って)うるせー黙って寝ろ。」
片桐「はいはい。・・・おえぇー、気持ち悪い。」
小林「吐いたらぶっ殺す。」
片桐「吐かない。ちゃんと飲み込む。」
間
小林「・・・おやすみ。」
片桐「ん、おやすみぃ。」
やがて、寝息を立てて眠りに就く二人。
間
〜翌朝〜
小林「あ”ぁ”〜、気持ち悪ィ・・・。」
片桐「ああ、二日酔い?」
小林「うん。・・・お前もだろ?」
片桐「いや、全然余裕だけど。」
小林「は?なんで?」
片桐「いや、俺、酔っ払うの早いけど酒抜けるのも早いのよ。」
小林「すげームカつくわ、それ。」
片桐「ここ何時まで?」
小林「ん?」
スマホで時間を確認する小林。
小林「あと10分ちょい。」
片桐「ちょっと休んでれば?」
小林「おう。ちょっと水、水取って。」
片桐「はい。」
小林「(ペットボトルの水を口にしつつ)・・・あー、このまま寝てたい。」
片桐「いやいやいや、流石にそれは駄目だろ。」
小林「頭いてー。」
片桐「報告しに行くんだろ。」
小林「・・・。」
片桐「俺というスーパーチャーミングかれぴ(彼氏)が出来た事を。」
小林「ああ、そうだな。」
片桐「おう。」
小林「まぁ別に。スーパーチャーミングではない。」
片桐「はぁ!?」
小林「むさい。」
片桐「ムサイって何?ジオン軍の戦艦?」
小林「なにそれ?」
片桐「ムサイだよ、ムサイ。ガンダムに出てくるやつ。」
小林「むさ苦しいって意味な。」
片桐「ワーオ!辛辣!」
間
片桐「どれぐらいぶり?」
小林「ん?」
片桐「元カノ。会うの。」
小林「あー・・・、えーっとね。」
片桐「いや、そこ忘れる?」
小林「別れたのが3年前の秋だから、」
片桐「うん。」
小林「2年ぶりぐらい。」
片桐「ああ、まだそんなもんか。」
小林「そう。」
片桐「そんな緊張してるの珍しいな。」
小林「そうか?」
片桐「俺とはじめてお泊まりしたとき以来じゃね?」
小林「いや、別に緊張してなかったろ。」
片桐「いや、してたね。フロントで部屋決めるときテンパってたよ。」
小林「あれは同性同士は余所でやっとくれって言われたらどうしようかなーって。」
片桐「え?マジで同性NGのとこあるの?」
小林「そりゃあるだろ。」
片桐「へー。」
小林「よく知らんけど。」
間
片桐「つーかさ、」
小林「うん。」
片桐「昨日ヤケ酒してめちゃくちゃ酔おうとしてたっしょ?」
小林「(苦笑しながら)そりゃそうなるだろ。」
片桐「こいつ今日めっさペース早えーな、って思ってたもん。」
小林「バレてたのかクソが。」
片桐「どっちかだろうなって思った。」
小林「どっちかって?」
片桐「明日に控えてヤケ酒しようとしてるか。もしくは俺とのお泊りが楽しくてお酒が進んじゃったか。」
小林「ああ。後者は無い。」
片桐「だろ?・・・だろ?って自分で言ってて凹んだわ。」
小林「羨ましかったもんな。」
片桐「なにが?」
小林「べろんべろんになってるお前が。」
小林がベットに寝転がる。
小林「見ててムカついたわー。」
片桐「(誇らしげに)俺は直ぐ酔っ払うからな。」
小林「腹立つわー。」
片桐「俺ら詐欺師のワインにやられたな。」
小林「それな。」
間
小林「に”ゃ”〜。」
片桐「なんだよそれ。」
小林「ネコ。」
片桐「害獣だわ。」
小林「なんでだよ。今の完全にネコだろうが。」
片桐「洋画の、変なクスリ飲んじゃって化け物みたいになったネコだわ。」
小林「目が血走ってるやつな。」
片桐「そうそう、そういうの。」
笑い合う二人。
片桐が、寝転がってる小林の頭を撫でる。
間
小林「あのさ。」
片桐「ん?」
小林「愛撫って言うけどさ。」
片桐「おお。」
小林「その”愛”ってやつがよくわかんないんだよね。」
間
片桐「なんだお前。」
小林「あ?」
片桐「桃井かおりかよ。」
小林「ちげーし。」
片桐「エスケーツーのCMかよ。」
小林「うるせーな。」
間
小林「そういうのよくわからんわ。」
片桐「だよなー。」
小林「全然わかんない。・・・まぁ、わかんなくなっちまったって方があってるか。」
間
片桐「そういや、」
小林「うん。」
片桐「昨日さ、覚えてる?」
小林「なにを?」
片桐「寝る前だったと思うんだけど、」
小林「うん。」
片桐「おまえさ。一瞬すげー顔したよな。」
小林「え?」
片桐「なんて言ったか覚えてないけど、俺がなんか言ったときにスゲー顔してたよ。」
間
小林「ああ・・・、」
間
小林「つーかさ、」
片桐「ん?」
小林「おまえほんとそういうとこだわ。」
片桐「あ、覚えてる?」
小林「うん。」
片桐「俺、なんて言ったの?」
小林「・・・素直じゃないって言った。しかもぐでんぐでんに酔っ払いながら。」
片桐「ああ、なんとなく覚えてるかもしれない。」
間
小林「・・・前のカノジョにさ。素直じゃないってよく言われたわ。」
片桐「ああ。実際ちっとも素直じゃねーもんな。」
小林が片桐を何発か小突く。
片桐「痛い痛い痛い!」
小林「ほんと腹立つわ。」
片桐「いや、でもなんとなくそうだろうなーとは思った。」
小林「マジで?」
片桐「マジマジ。あ、俺いま多分、地雷踏んだなって、やっちゃったなーって思った。」
小林「まぁ・・・、地雷じゃねーけど。なんか、思い出したわ。色々と。」
間
小林「正直な話・・・、自分でも思ってるけどな、素直じゃないって。」
片桐「え、自覚あったの!?」
またもや小林が片桐を数発小突く。
片桐「はいはいわかりましたわかりましたから。」
間
小林「結局さ。結局のところよ?」
片桐「うん。」
小林「別れた原因も、俺がそんな感じだったからだし。」
片桐「・・・。」
小林「その後で入院したって連絡来てさ。お見舞い行こうかなって思ったけど、でも、今更だろって・・・。」
片桐「・・・。」
小林「こんな風に後悔するのも今更だけどさ・・。1回ぐらい会いに行ってやればよかったな。」
間
小林「・・・生きてる間に。もっと素直になってやれば良かったなー、って、そう思うわ。」
間
片桐「なによ!さっきから知らない女の話ばかりして!!」
小林「なにそのノリ。」
片桐が溜息を吐いてベットに寝転がると、小林の胸を小突く。
片桐「残ってんだろ、」
小林「・・・。」
片桐「まだ“ここ”に。」
間
片桐「俺の知らない、いなくなった女の余熱が。」
小林「・・・ほんと。」
片桐「ん?」
小林「お前よくそういうの、真顔で言えるな。」
片桐「・・・まぁ、あれだよ。ちょっとはなれたんじゃねーの、」
小林「・・・。」
片桐「素直にさ。」
小林「・・・そうかね。」
片桐「そりゃそうだろ。元カノさんが亡くなってから何人に告られたんだっけ?」
小林「3〜4人ぐらい。」
片桐「全員振ったんだろ?」
小林「うん。」
片桐「ちょっとタバコ1本くれ。」
小林「ああ。」
小林が片桐へセブンスターの箱を差し出すと、片桐がタバコを銜えて火をつける。
片桐「つーかね、俺からしてみればよ。生きてようが死んでようが知らん女の話なわけよ。」
小林「うん。」
片桐「そんなん知らねー!って感じだよ、正直。」
小林「・・・まぁ、だよな。」
片桐「てか、お前がそうなって2年だろ?もういいんじゃね?って、俺は思うよ。」
小林「いや、でも」
片桐「(遮って)はい!先生!はい!はい!」
小林「なんだよ。」
片桐「小林くんの偉いところはそういうとこだし、そういうとこにクソみたいに惚れて今があるのでとにかく小林くんは偉いと思います!!」
片桐の言葉に、苦笑する小林。
片桐「好きです!以上!」
小林「あっそう。」
片桐「そうだよ。てか、俺に告った時もあんなマジな顔で」
小林「(遮って)おいやめろ。」
片桐「いやここ、すげー大事だから言わせてくれ。」
小林「ええー・・・、じゃあ、ハイ。」
片桐「(咳払いの後に小林の真似で)俺、誰も愛せなくなっちまったんd」
言葉を待たずに小林が片桐を殴る。
小林「やっぱダメ!無し!」
片桐「(小林の真似で)俺、誰も愛せなく」
小林「(遮って)マジでやめてくれ。」
片桐「アンタさ、そんなん男でも惚れるだろうがよ!」
小林「そこかよ。」
片桐「そうだよ!」
小林「マジで恥ずかしいわ。」
片桐「あとさ、ちゃんとお墓参り行くのも偉い!すごい第三者目線で好き放題言ってるけど!」
小林「わかったわかったよ。」
片桐「現彼氏としてお父さんは嬉しく思うぞ。」
小林「お前がどのポジションなのかわかんねーよそれ。」
片桐「だからー!ちゃんと自分の中で区切りを付けないと俺に失礼だなー、って思ったんだろ?」
小林「・・・おう。」
片桐「偉い!」
小林「なんだお前は。」
笑い合う二人。
片桐「だからさ、いまBLハマってるじゃん?」
小林「おう。」
片桐「ありゃあさ、俺ん中じゃファンタジーなんだよな。」
小林「そうなん?」
片桐「うん。話もキャラクターもキレイなんだよな。」
小林「うん。」
片桐「お前と付き合ってるけどさ。俺らの関係って全然キレイじゃねーじゃん。」
小林「まぁ、そうだな。汚い。」
片桐「だろ?」
小林「いや、お前が。」
片桐「ワシかーい!!」
小林「うんこ大魔神。」
片桐「俺が?」
小林「そう。」
片桐「それは確かに汚い。」
小林「ちっともキレイじゃねーな。」
片桐「そうなんだよ。俺はうんこ大魔神だし、BLみたく全然キレイじゃねーんだよ俺ら。」
小林「自分で言ってて悲しくならない?」
片桐「悲しい。とても悲しい。でも、これはこれ。BLはBLって感じで両方面白い。」
小林「ああ、そうなんだ。」
片桐「現実と3次元のギャップがもうたまらんのですよ山岡はん。」
小林「誰が山岡だ。ああー、でも、なるほどね。俺も今度見てみようかな。」
片桐「貸してやるよ。てか、そろそろ時間か。」
小林「えっ、もうそんな?」
片桐「そうだよ。」
小林「・・・あー、うーん。」
片桐「どした?」
小林「あ、いや。やっぱいいわ。」
ベッドから起き上がり身支度を進める二人。
小林「あ、バッグ取って。あとメガネ。」
片桐「おう。・・・てか、バッグ重くね?」
小林「ああ。中見てみ?」
片桐「・・・(バッグの中身を見て)えっ?ワイン?」
小林「元カノ用な。アイツ、それめっちゃ好きだったんだよ。」
片桐「成城石井の?」
小林「違う。めっさ高いやつ。」
片桐「ええー、こっちを飲みたかったなー。」
小林「そっちが詐欺師じゃないワインな。」
片桐「てかお前、二日酔いなのマジで安物ワインのせいじゃね?」
小林「だから昨日のも安くねーから。」
片桐「つーかさー、お主の元カノなんて言うのかね。」
小林「なにを?」
片桐「いや、俺、いま、こいつと付き合ってるんだけど・・・って言うんだろ?」
小林「ああー・・・、“えっ?なんで?どうしてそうなったの?”って聞いてくると思う。」
片桐「そしたら俺がさっきみたいにお前の真似するから。」
小林「外ではやめろ。」
片桐「もうさっきのでコツは掴んだ。」
小林「いいよ、そんなの掴むな。」
片桐「ほら、そろそろ行こうぜ。」
小林「ああ・・・。」
片桐「忘れ物無い?」
小林「ああ・・・、うん。」
二人が部屋の玄関へと歩いていく。
片桐「つーか晴れて良かったな。」
小林「・・・うん。」
片桐「俺、お線香とか生まれてはじめて買ったんだけどさ。普通にコンビニにも置いて」
突然、玄関前の壁に手を置いて小林が片桐の唇を塞ぐ。
片桐「ん、んっ・・・。」
小林「・・・。」
片桐「おい、お前。時間・・・。」
小林「やっぱり、もうちょっとだけ。」
片桐「え?」
小林「1時間だけ。」
間
片桐「(溜息を吐く)・・・絶対言うと思ってた。」
小林「・・・うん。」
片桐が小林の胸を小突く。
片桐「残ってたいんだろー?まだ“ここ”に。」
小林が頷く。
片桐「じゃあ、しゃーない。」
小林「うん。」
嬉しそうに、片桐が頷く。
嬉しそうに、微笑む小林。
片桐「(ナレーション調に)この後めちゃくちゃセックスした。」
小林「うっさい。」
完
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