【声劇関係の皆様へ】



こんにちは、須々木倫太郎/dominoです。
現在2018年12月25日の台本規約改定後に書いています。
この度の台本規約改定で、ありがたいことにたくさんのご連絡をいただきました。
一介の台本・テキストサイトを運営する者として、こうしてたくさんの方に反応していただけること、本当にありがたくおもっております。
日々、ありがとうございます。
さて、あまり考えていることをそのまま文章に起こすのは得意ではないのですが、僕の中で残しておくべきこと、発しておくべきことがあるかと思いまして、今回の規約改定について少し僕の考えていることを書こうと思います。
とても長く、また読みづらいところもあるかと思いますので、それでも良いという方、付き合ってやるよという方はお読み頂けたら幸いです。


2009年でしょうか。僕は『声劇』という趣味を通じて、このサイトを立ち上げました。
当時、声劇というのは今よりもアンダーグラウンドなジャンルの遊びだったように記憶しています。
僕は当時、夢中になれることもなく、充実感の薄い日々を過ごしている中で、声劇という趣味に没頭し、同時にたくさんの仲間と出会いました。
そんな仲間との出会いの中で面白いことを模索していく中で、小さい頃から好きだった文章をどうにか使えないかと思い、『記憶泥棒』という台本を書いて、オフ会で仲間と一緒に読み合わせたのが始まりだったかと思います。

その後は関係のない自分語りが続きそうなので少し飛ばします。
とにかく、紆余曲折を経てこのdoodle.txtというサイトを立ち上げるに至ったということです。

僕は、声劇という趣味のおかげでたくさんのものを得ました。
ずっと僕の中にあって、今なお、抱き続けている気持ちがあります。
「声劇に恩返しがしたい。盛り上げたい」
もちろん、文章をかくこと、台本をかくことは僕のライフワークで、それ以上でもそれ以下でもありません。
ですが、doodle.txtに理念がひとつだけあるとするなら、その気持ちは常に胸にあり続けるということです。
これは、当サイトに参加してくれているたかはらたいしも紫檀も変わらず抱いてくれていることと思います。


規約改定のお話に移ります。

以前の当サイトの規約を見てくださっていた方はわかるかと思いますが、サイト開設から約10年間、僕は台本に関するすべてのお問い合わせを個人で対応させていただいておりました。
ありがたいお話で、10年も続けておりますと、台本に関してたくさんのお問い合わせをいただきます。
声劇演者の方から使用のご報告もたくさんいただきました(わざわざありがとうございます)
台本を改変してやってもいいか?との質問には、『公式には許可できないので、僕の目の届かないところでなら』なんて返したことも何度もあります(できるだけやってほしかったんです)
一方で、学校や劇団、声優事務所、企業などからのお問い合わせにも個別に対応してきました。

なぜ、個別で対応してきたのか、理由はひとつしかありませんでした。
理由は、声劇で無料で気軽に台本を使っていただくため、規約をできるだけ薄くしたかったからです。
ずっとそうするつもりでした。
ですが結果として、僕はそれをやめるべきだと思ったわけです。

声劇で楽しく使いたいという方がいます。
演劇部や劇団等で練習に使いたいという方がいます。
お金を払ってでも舞台で、商業作品で使いたいという方がいます。

それぞれの方に安心して台本を読んでいただきたい。
そのために、しっかりとした方向性を示す必要があると思いました。



無料でネットに台本をあげる以上、いろいろなことがあります。

動画サイト等で作者名やサイト名を明記せず、自分たちの作品かのようにアップロードされている動画を、メールで教えていただいて見ることもありました。
見に覚えのないワークショップで改変された台本が使われていたと報告を受けたこともあります。

ですが、それはインターネットに著作物をあげている以上、仕方がないことではあります。
僕はインターネット上におけるモラルに期待しないほうなので、自分が悪いなとすら思っていました。
ですが、その考えは誤っていると思いました。

自分の著作物に対して責任を持つべきだ。プライドを持つべきだ。
そして、たかはらたいし、紫檀、水無月ゆのの著作物を預かるものとして、もっと責任を持つべきだ。
当サイトの物語に触れ、楽しんで、応援してくださっている皆様へ、責任を持つべきだ。

僕は、自分たちの著作物を、もっとしっかりと守らなくてはいけませんでした。



ただ、「声劇に恩返しがしたい。盛り上げたい」と思い、10年間続けてきました。
ですが今回の台本改定で、声劇をされる方には今までよりも制限を強いてしまうことかと思います。
例えば、お金を払って台本をお使いいただくことを考えると、収益を得る環境で無料で声劇に使用していただくことはできないという判断です。
作者名やサイト名の表記を外して使用されてしまうと、作者の最低限の権利すらも守れません。
いろいろと理由はありますが、きっと納得のいかない方もいるかもしれません。
そもそも声劇を通じて作ってきたものなので、こんな風に初志貫徹できなくなるのならいっそのこと、サイトを閉じてしまおうかと思ったこともあります。
夏に行った『声劇どむ祭り』が終わったあと、僕は全部消してしまおうとホームページのフォルダをゴミ箱に入れたりしました(今思うと疲れていたのかもしれないですねw)

声劇を通じて開設したサイトです。
ですが、僕が作ったテキストサイトで、たくさんの皆様の力を借りて続けてきたサイトで、とても大切なサイトです。
僕自身、昔のように台本を書いたりできていません。
ですがそれが普通だったんです。
気が向いたら書く、そんな環境にするためにも、こういう形にしました。
もう、文字を書くこと以外で悩むのは嫌ですから。


ここからは、余談です。
「doodle.txt、使い辛くなったな」「うぜー規約あるし使わねー」
そんな方は、ぜひ他の声劇サイトや台本ブログ等をご利用ください。
たくさんの素敵な物語が待っています。
ただ、僕たちdoodle.txtも負けないように素敵な物語を書き続けるので、他のサイトの台本を利用したあとは、絶対にこっちも覗いてみてくださいね!

例えば今日、たかはら たいしの『12月24日の恋人たち』という台本がアップされています。

声劇、好きですよ。


以上
2018年12月25日 自室の作業机にて

doodle.txt管理人 須々木倫太郎/ススキドミノ (旧HN:domino)


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